曲がり角の向こう

カリフォルニア大学サンディエゴ校(UCSD) 公共政策大学院の日々

専門性をどうやって作るか?

さて、大学院2年目が始まって早3週間。すでに疲れ気味な昨今です。今学期はサンディエゴのスタートアップをコンサルする授業もあり、毎週のクライエントミーティングとその準備やらで思いの他時間を取られ、あっという間に時間が過ぎていってしまう。

その一方で、後8カ月もしない内に大学院卒業なわけで、卒業後の進路も考え出すわけです。ちょうど金曜日に今年から留学に来ているコンサル出身の方にコンサル業界での働き方を聞いたり、働く上でのモチベーションを聞いたりしました。コンサルの考え方の中心に「経営はサイエンスである」というのがある、という話は印象的でした。そして、なぜ企業はコンサルタントを雇うのか?と聞いたところ、圧倒的な早さで課題解決が出来るからということを即答されたのも印象に残りました。それから、キャリアの構築の考え方として、私は色々な所に興味が発散しているので、専門家には向いてないと思うと言ったら、まずは専門家になって、それから範囲を広げれば良いじゃないですか、と言われたのは結構目から鱗でした。

私がマニラでインターンをしていた時に、最後の週にILO(国際労働機関)で中小企業育成の専門家をされている方にお話を伺う機会を得ました。その方とお会いした時にも、「ご専門は何でしたっけ?」と聞かれ自信をもって答えることが出来ませんでした。自分の専門をどう作っていくのか?これは、日本以外の場所で働くことを目指そうとしている人にとっては、必ず必要な問いだと思います。Linked inというキャリアのSNSを使ってその分野の専門家がどういうキャリアを歩んできたかが見れるのですが、欧米人は転職を繰り返しながらも、キャリアの線が見えるんですよね。それに比べて日本人はジェネラリストが多い。

そして週末、自分の専門をどう作るのかを改めて考えています。スリランカのプロジェクトで関わった、雇用創出に携わりたい。なぜなら仕事によって、紛争後の人々が自尊心を取り戻す過程を見て、いかに仕事が重要であるかを肌で知っているから。一方で、スリランカでやったような農民組合を支援するやり方ではなく、現地の起業家を支援する、投資するやり方の方が、サステナブルな方法なのではないだろうか?と考えたり。雇用創出に関しては、ビジネスの知識に加えて、ファイナンスの知識も重要なわけで、私は残りの学期を開発とビジネスに絞って勉強しようかなと思っています。専門性をどう作るかは、引き続き考えるテーマにしたいと思います。

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パシフィック・ビーチから見た今日の夕日は格段に綺麗でした