曲がり角の向こう

カリフォルニア大学サンディエゴ校(UCSD) 公共政策大学院の日々

「なぜ学ぶのか」という壁

サンディエゴに着いて早3週間強、ようやく生活には慣れてきたものの、授業にはまだまだ慣れません。私が通う公共政策大学院(School of Global Policy and Strategy)では、大学院の授業が始まる前の夏休み期間にPrep Programと呼ばれる授業を取る必要があります。言うなれば、学期が始まって全力疾走するための、準備運動みたいなものでしょうか。実際、私は今経済学の授業を受けていますが、教授から「Prepは理解ができていない学生に併せて進めるけど、一学期が始まったらスピードを落とさないから。今は君たちのストレスはゼロだ」と言われました。(実際は全然ゼロじゃないです)

慣れない英語での授業に加えて、馴染みのない数式や計算式に狼狽えていますが、そんなときに、教授が授業初めに言った「経済学とは人間を幸福にする学問である」という言葉が蘇ってきました。

「このよく分からない数式が、一体どうやって人間を幸福にするのだろうか?」今は答えを持ちえないので、ただ悶々と目の前の数式と格闘していますが、私は自分なりの答えを見つけ出したい。

仕事でもそうなのだけど、おそらく私は自分がやっていることに深いところで納得していないと息詰まる人間なのだと思う。実際に民間企業で働いていた時には、毎日深夜まで残業しているのに、自分の仕事が誰に届いているのか実感が持てずに、息詰まった。人によっては、そこまでいちいち意味付けをしなくとも、うまくやり過ごせるのかもしれない。でも、私はなぜ今経済学を勉強していて、そして今はまだ知らない誰かにこの知識を使って役に立てるのか、自分なりの解を求めたいと思う。

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