曲がり角の向こう

カリフォルニア大学サンディエゴ校(UCSD) 公共政策大学院の日々

アメリカ公共政策大学院留学のすすめ

こんにちは。今週もペーパーに取り組む土曜日の夜です。さて、早いもので大学院卒業まで残り約一ヶ月となりました。卒業までに、20ページの論文を3本プラス5ページのペーパーを2本作成となかなか最後までヘビーなのだけど、まぁ今までもギリギリの精神状態の中で乗り切ってきたので、何とか走り切りたいと思います。そして、今更ですが、公共政策大学院に行ってよかったなと思うことを少し書きたいと思います。

・政策分析をする思考力が付く

なぜうまくいく政策と行かない政策があるのか? なぜ政策決定者は、そのように意思決定をしたのか? 彼らが意思決定をするモチベーション、インセンティブは何なのか?そのオプションを選ぶことによるベネフィットとコストは何なのか?等を理論を使って徹底的に考えさせられます。

私が西海岸のスクールビジットで、UCバークレーの教授に会った時に、公共政策大学院は物事の考え方を深めるための場所だよと言われ、今ではその意味がよく分かります。

これは別に政策の話だけではなく、開発分野で新たにプロジェクトを検討する時にも応用できると思います。こうした思考のフレームワークを磨くことは、物事を客観的に分析するために非常に重要で、日本では学べなかったスキルだと思います。

・非常に学際的である

大学院にもよりますが、私の大学院では、政治経済、環境政策、開発の分野に加えて脳科学者がマーケティングの授業を行ったり、調査手法の授業も行ったりと非常に多彩です。こうした様々な異なる分野の人が意見を言って、政策課題を議論するのは非常に刺激的です。そして大学院の教授陣は、どこにそんな時間があるのか?と思うけれど、授業と並行して世銀のプロジェクトに関わっていたり、有力紙に論文を発表したり億単位の研究費を勝ち取ったりと、本当にパワフルです。

今は勉強で大変だなぁと思っていますが、こうした刺激的な環境に2年間身を置けたことは非常にありがたいのだと今改めて思います。残り1ヶ月走り切れますように。

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大学から歩いて20分ほどの海岸。晴れるとパラグライダーもよく飛んでいます。